こんにちは。ヴェリタスビジョンの馬場です。
「われわれが争いと対立の世界に住んでいるのは、われわれが境界の世界に住んでいるからである」
というのは、アメリカの気鋭の思想家K.ウィルバーの言葉です。私は2000年くらいの時にこの言葉に出会い、とても驚きました。
というのも、それまで自分は「境界とは事実的なものであり、良い悪いとは関係ない中立的な概念でしかない」と思っていたからです。それをウィルバーは、「そうではない。境界はそれ自身が争いの原因になるものだ」と主張していたのです。
しかし、彼の言うことをよくよく聞いていると、なるほどと思えるところが沢山あり、その後、ウィルバー以外にも多くの思想家たち、たとえば、中国の荘子なども、すでに２千年以上前に「すべては一つ、同じであり、境界の認識が一喜一憂をもたらす」と説いていたことを知ったのです。
こうした認識の深まりとともに、ヴェリタスでは「世界の争いごとをなくす一番の基礎を広げたい」という思いから、氷解塾で「境界は実在しているか？」というタイトルのセッションをこれまで何度か開き、連続講座や単独講座を通じて、境界の幻想性についてお話をしてきました。
「無境界」という言葉は一見シンプルですが、その内容はとても奥深いものです。「ワンネス」「非二元」などと言い換えることもできますが、この「無境界」の認識が深まってくると、自分と他者の間の境界のほか、生と死の境界や、自分と“絶対者“との境界までもが本当は存在しないのだ、という理解が生まれてきます。
そして、「無境界」を頭で知るだけでなく深く体得することで、私たちの心は平安になり、日々の生活を落ち着いて過ごせるようになっていきます。過去何度も氷解塾に参加されたある方は、「“無境界“のコンセプトを知って自分は変わった」とおっしゃっています。
今回は、この無境界の事実について、知識にとどまらず、認識を深めるための実践的ワークを中心にしたセッションを行ってみたいと思います。既出の「境界を下ろす」イメージワークや、その他のワークを取り入れて、皆さんと一緒に、「無境界」の世界の体験を深めていきたいと考えています。
これからは知識による学びでなく、自分が変容するという学びが加速していく時代です。その絶好の機会でもありますので、ご興味の湧いた方、ぜひみなさんご参加下さい！！
【詳細】
2022年8月26日（金）20:00〜22:00
【参加費】
2,000円〜10,000円の間の任意の額の投げ銭（参加後に支払い）制です。当日ご案内する方法で、ご自身が価値を感じた金額をお支払いください。
【お申し込み】
終了しました
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【プレゼンター略歴】
馬場真光（ばばしんこう）。国内系、外資系の金融機関勤務を経て、現在の経済のあり方に疑問を持ち、2011年の東日本大震災を機に独立、物質主義的な経済社会から人間と自然を大切にする生命論的な社会への移行をテーマに研究開始。2016年、意識の変容による社会改革をめざす対話会「ギークオフィス氷解塾」をスタート。2019年10月より与贈工房（現トオラス）とのコラボによる「オンライン氷解塾」を開催。訳書にM・A・ルッツ著『共通善の経済学』（晃洋書房、2017年）。経済学史学会、日本トランスパーソナル学会、中部哲学会、日本GNH学会会員。学術博士。
【氷解塾とは】
21世紀初めの今、世界は大きな転換期を迎え、私たち個人一人ひとりと社会全体がともに変革を迫られています。何も変わらない古いあり方のままでは、問題を解決することはおろか、生きていくこと自体が厳しい経験になっていくかもしれません。
しかし、逆の見方をすれば、これはチャンスでもあります。「窮すれば変ず、変ずれば通ず」との格言にあるように、物事がいきづまり窮まってしまった時には、自然に革新が起こり、それによって新しい世界が開けるという流れがあるのです。（それは、例えば、イモ虫がサナギになり、ついで殻を破って美しいチョウとなり羽ばたいていくようなものです。）
ただし、目の前の手詰まりの状態を打開するために、いかに思考し、いかに行動(doing)したとしても、今までの古い思考の枠組みを維持したままでは、適切な変化は起こせません。本当に求められているのは、自分自身のものの見方やあり方(being)が変わることだからです。
自分のあり方（being）が変わるためには、自分の意識に潜んでいる古い思考の枠組みやものの見方（seeing）に気づき、そこから離れていく必要があります。
氷解塾では、この大きな時代の転換点において、ふだん私たちが気づかないでいる自分の中の思い込みや固定観念に気づき、そこから離れることによって、新しい目（seeing）を開き、自己革新につなげていくことのお手伝いをしたいと願い、「連続講座」「単独講座」を提供しています。
★氷解塾の詳細については、こちらをご覧ください。
